SK IP LAW FIRM

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


SK特許業務法人
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SK特許業務法人の知財戦略ブログ

SK特許業務法人 特許実務メモ

 

 

●米国IDS対策→米国での審査を先行させる

 

・米国は、他国OAでの引用文献をIDSとして提出する義務あり

・IDSの義務は、特許査定を受けても無くならず、Issue Feeを支払っても無くならず、特許発行日まで続く。

・このため、特許査定後やIssue Fee納付後に他国OAで重要な引用文献が引用されると、米国にRCEと共に文献を提出して、審査のやり直しを受ける必要があり。審査のやり直しの結果、特許にならない可能性あり。

・米国でのIDSに伴う問題を回避するには、米国での審査をできるだけ早く受けることが有効。→例えば、PCT出願直後に米国だけ国内移行して、可能な場合にはPPH申請をして、他の国は、期限ギリギリに国内移行するといった方法が考えられる。

 

●欧州単一性対策→独立請求項の数を減らす

 

・欧州は、例外的な場合を除いて、同一カテゴリーについては、2以上の独立請求項を認めていない。

・複数の独立項が「代替的解決法」であると主張して、複数の独立請求項を認めてもらうように主張することは可能であるが、日本出願又はPCT出願の段階で、可能な限り、独立請求項の数を減らすようにすることが望ましい。

 

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欧州特許の付与に関する条約の施行規則

規則43クレームの形式及び内容

(2)第82条を損なうことなく,欧州特許出願は,同一カテゴリー(製品,方法,装置又は用途)に属する2以上の独立クレームを含むことができるが,ただし,出願の主題が次の項目の1に係わっている場合に限る。

(a)相互に関連する複数の製品

(b)製品又は装置の異なる用途

(c)特定の問題についての代替的解決法。ただし,これらの代替的解決法を単一のクレームに包含させることが適切でない場合に限る。

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●クレーム数 米国は独立3以下、総クレーム数20以下、EPは15以下にする

 

・米国では独立項4個目以降は、1つにつきUSD420.00, 総クレーム数21個目以降は、1つにつきUSD80の特許庁費用が追加で必要。

・欧州では、総クレーム数16個目以降は、1つにつき、EUR225の庁費用が追加で必要。

・移行時の自発補正でクレーム数を減らすことも可能ですので、比較的重要度が低いクレームを削除するのがいいと思われる。

 

●中国では特許された後は訂正の自由度が極めて低い→細かい点もなるべくクレーム

 

・中国では、無効宣告請求における権利者側の請求項に対する訂正において、下記の4つの原則を守る必要がある。

(1)原請求項の主題の名称を変更してはならない

(2)保護範囲を拡大してはならない

(3)明細書と特許請求の範囲の記載範囲を超えてはならない

(4)一般的には登録請求項に含まれていない技術的特徴を追加してはならない

 

・無効審判において、明細書に内容に基づいて減縮することは認められないので、特許性に寄与する限定事項は、網羅的に請求項に記載しておくことが重要。

・国内移行時に対応するのは大変なので、国内出願時又はPCT出願時に、中国出願を意識して請求項を多めに作成し、米国・欧州については、移行時には重要度が低い請求項を削除するのがいいと思われる。

 

●中国は特殊

 

・審査官が急増で教育が追いついていない。以下のデータを見ると、退職者を考慮しなくても、70%以上は経験5年以内であることが分かる。20%は経験1年以内。

・新規事項の追加の基準が非常に厳しい。日本・韓国・米国で認められた補正が中国では新規事項の追加と判断される。新規事項の追加の厳しさの順序は、「中国>欧州>日本>米国」という印象。

・ファーストアクションで記載不備のみの拒絶理由が通知されることが多い。それに対して応答すると、今度は、文献を引用して拒絶される→ファーストアクションまでの期限についてのプレッシャーが強いので、適当な拒絶理由を打っている。

・引用文献との差異点を指摘した上で、根拠を述べずに差異点が容易であると判断されることが多い。

 

特許庁 特許行政年次報告書2015年版 から引用