SK IP LAW FIRM

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


SK特許業務法人
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SK特許業務法人の知財戦略ブログ

SK特許業務法人 特許実務メモ

 


●日本出願⇒PCT出願と最初からPCT出願をどのように使い分ければよいか。

 

・「日本出願⇒PCT出願」のメリット

(a)PCT出願時に新たな実施形態の追加が可能

(b)早期審査を請求すれば、PCT出願前に審査官の見解が得られ、その内容をPCT出願に反映させることができる。

(c)特許権存続期間は出願日基準なので、「最初からPCT出願」よりも特許権存続期間が長くなる。

 

・「日本出願⇒PCT出願」のデメリット

(a)国内出願の庁費用(15000円)が余分に必要になる。

(b)日本出願とPCT出願の両方で代理人を使う場合、「最初からPCT出願」の場合よりも代理人費用が高額になる。

 

・「最初からPCT出願」を行うことのメリット

(a)国内出願の庁費用(15000円)が節約できる。

(b)日本出願とPCT出願の両方で代理人を使っている場合に比べて、代理人費用が節約できる。

(c)PCT出願から3ヶ月程度で国際調査見解書が得られる。この内容に基づいて、PCT出願を基礎にしたPCT出願を行うことができる(早期審査の要件を満たさない場合でも、早期に審査官の見解が得られる。)

 

・「最初からPCT出願」を行うことのデメリット

(a)実施形態を追加したい場合、PCT出願を基礎にしたPCT出願を行うことができるが、支払い済みのPCT出願費用の約20万円は帰ってこない。

(b)特許期間は出願日基準なので、「日本出願⇒PCT出願」の場合よりも特許期間が短くなる。

 

・比較

上記の内容を比較すると、自社でPCT出願を行う場合でも、代理人を使ってPCT出願を行う場合でも、「最初からPCT出願」を行うメリットは小さいと思われる。

ただ、早期審査の要件を満たさない場合で、早期に審査官の見解を得たい場合には、「最初からPCT出願」を行うメリットがあると思われる。

 

●PCT出願時の自己指定

 

PCT出願で日本を指定することには、少なくとも次のメリットがある。

1.特許期間の延長。PCT出願日から起算されるため。

2.審査請求期間の延長。PCT出願日から起算されるため。

3.明細書内容の改善。多かれ少なかれ、明細書を見直せば、その内容はブラッシュアップされる。

4.審査請求料の低減   審査請求料は、日本の国際出願についてはかなり安くなっている。請求項が10個の場合、63,000円安くなる。  

 

デメリットは、国内移行の際に特許事務所に高額の移行手数料を請求されること、のみだと思われる。

SKIPでは、移行手数料を1万円にしているので、SKIPを通じて日本に国内移行する場合は、費用面でも自己指定が有利になる。

参考:自己指定のススメ : http://skiplaw.blog101.fc2.com/blog-entry-21.html

 

●日本出願の審査請求

 

日本出願の審査請求は、日本出願の直後に行うか、自己指定したPCT出願を国内移行したものに対して行うのがいいと思われる。

 

前者の場合は、以下のメリットがある。

(a)早期審査を請求すれば、PCT出願前に審査結果が得られ、その内容をPCT出願に反映させることができる。

(b)PCT出願時に「先の調査結果の利用請求」を行えばPCT出願費用が28,000円安くなる。

 

後者の場合は、上記の「PCT出願時の自己指定」で示したメリットがある。

 

●日本出願の早期審査

 

早期審査の活用が多い→3ヶ月程度で審査結果。

特許査定の内容でPCT→ISR見解書は必ずオールAになるので、その後の権利化が有利。

拒絶査定になれば内容を追加して国優も可能。

近日中に製品化予定の場合、実施予定を理由に申請可能。「請求項○○に記載されているように、○○○○の点を○○○○した○○○○を取り付け、○○○に○○○○を設けた○○○○○を2年以内に生産開始する予定の実施関連出願である。」

日本特許庁 特許行政年次報告書2015年版 「早期審査の申請件数の推移」 より引用

 

●PCT出願時に代理人を変えるメリット

 

弊所は、外国出願費用削減を可能にする戦略を採用していますので、国内移行時から弊所に案件を取り扱うように依頼されることが多くあります。

外国出願費用を品質を落とさずに30%以上削減する方法

翻訳をしながらPCT出願の明細書をレビューしますが、素晴らしい明細書もあれば、そうでない明細書あります。ときには、請求項が実施形態を含んでいないというお粗末なものもあります。自社出願なら仕方がない部分がありますが、代理人を使っている出願でもそのようなものもあります。国内移行の時点では、できることはほとんどありません。新規事項にビクビクしながら、請求項を微修正することができるだけです。

PCT出願時に依頼を頂ければその時点で明細書をレビューし、必要な修正を施した上でPCT出願を行います。自分の問題は気が付きにくいですが、他人が作った問題は、気づきやすいものです。例えば、他の事務所で作った明細書を弊所でレビューしてPCT出願をすれば、2人の弁理士が明細書を作り上げることになりますので、品質のいいものが出来上がる可能性が高まります。

PCT出願の問題は、10カ国に移行すれば、10倍に膨れ上がりますので、PCT出願を適切な形で行うことが費用節減上、極めて有効です。

弊所のPCT出願手数料は、弊所が基礎案件で大幅な修正がない場合は7万円、他所出願でレビューを行った場合は15万円ほどです